勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

上流工程のイバラの道:More About Software Requirements: Thorny Issues and Practical Advice 読んだ

「ソフトウェア要求 第3版」といえばソフトウェア開発における要求エンジニアリングの鉄板本である。版を重ねて最新版は第3版だが、ちょっと調べ物をしていたところ、第2版には続編が存在することを知った。サブタイトルが興味深いのと、O'Reillyのサブスク…

フィードバックと1on1について考える 2022

立場と年齢的に、後進を指導しなければならない局面が増えている。個人的には7-8年前から1on1を中心としたアプローチを使っているのだけれど、最近あらためて1on1やフィードバックについて考え直したという話。「ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュ…

Building successful communities of practice 読んだ

「チームトポロジー 価値あるソフトウェアをすばやく届ける適応型組織設計」で紹介されていた「Building Successful Communities of Practice: Discover How Connecting People Makes Better Organisations (English Edition)」が気になったので調べてみたら…

「Team Topologies」前半読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第37回。常時、けっこうな量の積読があるのだけれども、知り合いと読書期日を約束することによって消化が捗…

おっさんエンジニアの放送大学教養学部に入学記録4(2年目後期終了)

2020年4月から放送大学の教養学部「人間と文化コース」に入学して、これまで勉強してこなかった人文系の勉強を始めている。2年目後期が終わったので感想などをまとめてみた。目次 2年目後期に履修した科目 記号論理学('14) 舞台芸術の魅力('17) 来期(3…

「恐れのない組織」読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第36回。常時、けっこうな量の積読があるのだけれども、知り合いと読書期日を約束することによって消化が捗…

「Docs for Developers」を読んだ

最近知った興味深いPodcast e34.fm で紹介されていたので興味を持って読んでみた本「Docs for Developers: An Engineer’s Field Guide to Technical Writing」に関するメモ。 2023/3追記:翻訳されたようだ。ユーザーの問題解決とプロダクトの成功を導く エ…

HBRの「Strategies for Learning from Failure」を読んだ

「恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす」で紹介されていたHBRの「Strategies for Learning from Failure」だが、オライリーのサブスクでアクセス可能だったので読んでみたという話。 失敗のリフレーミングは、失敗のタ…

ビッグテックのエンジニアリングカルチャーについて書かれた本

わりとビッグテック(GoogleとかAppleとか)のエンジニアリングカルチャーには興味があって色々と本を読んだり探したりしているのだけれども、いろいろ取っ散らかって来たのでいったんまとめてみる記事です。どうでもいいけどFacebookがMetaになったせいで、…

「リーン・エンタープライズ」後半も読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第35回。今回取り上げるのは前回に引き続き「リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組…

2021年下半期に読んだ本まとめ

2021年7月~12月に読んだ本のまとめ。カウント対象は期間中に読み終わったものに限り、読みかけの本は対象外としている。あとコミック、漫画雑誌類もけっこう読んでいるのだけれども、これは除外。 この6カ月は51冊の本を読んだらしい。比較的、平常なペース…

いまさらスティーブ・イエギの「プラットフォームぶっちゃけ話」を読んだ

「リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組織づくり (THE LEAN SERIES)」を読んでいたら、2011年に話題となったらしいスティーブ・イエギの「プラットフォームぶっちゃけ話」が紹介されていたので探して読んだという話。原文はGoogle+と…

テックブログと会社人とインターネット人

最近「インターネットは言葉をどう変えたか デジタル時代の〈言語〉地図」を読んで考えたこと。「会社人」と「準インターネット人」。最近会社のテックブログを始めた話。 「インターネットは言葉をどう変えたか」という本のこと この本に興味を持ったきっか…

「リーン・エンタープライズ」まず前半を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第34回。今回取り上げるのは「リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組織づくり (THE L…

Amazon Fire HDを中心とした勉強環境 2021

世の中的にはiPadを中心としてモリモリと勉強している人が多そうだけれども、意外とAmazon Fire でも闘えるということを説明する記事。勉強道具は使い倒してナンボだと考えているので安価なFireタブレットをあまり大切にせず使っている。またアプリを中心と…

「プロダクトマネジメントのすべて」をすべて読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第33回。今回取り上げるのは「プロダクトマネジメントのすべて 事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティン…

『Googleのソフトウェアエンジニアリング』が翻訳されるので過去のメモを整理しておく

Software Engineering at Google(Googleのソフトウェアエンジニアリング)が翻訳されるらしい。SRE本にもまさる骨太の論文集だったと思うが、そういえば読んだ時の感想などをちゃんとまとめてなかったので、Twitterからサルベージしておく。 O'Reilly Villa…

システムの「完成した機能の64%は使われない」という話はあまり正しくない

主にアジャイル界隈で目にするスライドの一つが「完成した機能の64%は使われない」である。これはXP2002カンファレンスでStandish Group会長のJim Johnsonが発表した内容に含まれていたという。 - XP2002カンファレンス しかし、この情報はどれほど正しいの…

計算者、計算手、コンピューター

計算者、計算手、コンピューターはどれも同じ意味である。飯のタネにしている電子計算機の祖先について最近いろいろ興味を持っている。 計算手 - Wikipedia 計算手(けいさんしゅ、英:computer, human computer)とは、電子計算機が実用化される以前の時代…

「プロダクトマネジメントのすべて」前半を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第32回。今回取り上げるのは「プロダクトマネジメントのすべて 事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティン…

おっさんエンジニアの放送大学教養学部に入学記録3(2年目前期終了)

2020年4月から放送大学の教養学部「人間と文化コース」に入学して、これまで勉強してこなかった人文系の勉強を始めている。2年目前期が終わったので感想などをまとめてみた。 これまでの記録 若手が育たないとか言っている暇はもう無い - 勘と経験と読経 コ…

情報処理安全確保支援士の受験をした記録 2021

だいぶ久しぶりにIPAの情報処理技術者試験を受験してきたので記録しておく記事。区分はSC、いわゆる情報処理安全確保支援士である。初回受験。合否はもちろんまだわからない。 IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:情報処理安全確保支援士試験 2…

ゼネラリスト育成としてのGoogle APM

今、「ブリッツスケーリング」を読んでいるのだけれども、ゼネラリスト育成についての説明でGoogle APM(Associate Product Manager Program)が紹介されていたので、オッと思っていろいろと調べてみた。APMをゼネラリスト育成プログラムとしては見ていなか…

データソース全体の整合性/クレンジングの重要性をNASAの事故に学ぶ

有名なソフトウェアのバグ事例の一つにNASAのマーズ・クライメート・オービターの事故というものがあるのだけれども、これをデータソース全体の整合性やクレンジングの重要性を説明する際に使うというのは良いアイデアだと思ったのでメモ。 マーズ・クライメ…

「実践 CSIRTプレイブック」を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第31回。今回取り上げるのは「実践 CSIRTプレイブック ―セキュリティ監視とインシデント対応の基本計画」で…

「ゼロトラストネットワーク」後半も読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第30回。今回は前回前半までを読んだ「ゼロトラストネットワーク ―境界防御の限界を超えるためのセキュアな…

RFCスタイルの優先順位リスト

主に自分向けのメモ。「ゼロトラストネットワーク ―境界防御の限界を超えるためのセキュアなシステム設計」で紹介されていたRFC2119の話が有益そうだったので少し調べてみたという話。 RFCスタイルの優先順位リスト RFCドキュメントは、インターネットインフ…

「ゼロトラストネットワーク」前半を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第29回。さて、今回選んだタイトルは「ゼロトラストネットワーク ―境界防御の限界を超えるためのセキュアな…

2021年上半期に読んだ本まとめ

2021年1月~6月に読んだ本のまとめ。カウント対象は期間中に読み終わったものに限り、読みかけの本は対象外としている。あとコミック、漫画雑誌類もけっこう読んでいるのだけれども、これは除外。 2021年上半期に読んだ本 週刊だえん問答 コロナの迷宮 その…

「ふりかえりガイドブック」を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第28回。さて、今回選んだタイトルは「アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりか…