勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

システムの「完成した機能の64%は使われない」という話はあまり正しくない

主にアジャイル界隈で目にするスライドの一つが「完成した機能の64%は使われない」である。これはXP2002カンファレンスでStandish Group会長のJim Johnsonが発表した内容に含まれていたという。 - XP2002カンファレンス しかし、この情報はどれほど正しいの…

計算者、計算手、コンピューター

計算者、計算手、コンピューターはどれも同じ意味である。飯のタネにしている電子計算機の祖先について最近いろいろ興味を持っている。 計算手 - Wikipedia 計算手(けいさんしゅ、英:computer, human computer)とは、電子計算機が実用化される以前の時代…

「プロダクトマネジメントのすべて」前半を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第32回。今回取り上げるのは「プロダクトマネジメントのすべて 事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティン…

おっさんエンジニアの放送大学教養学部に入学記録3(2年目前期終了)

2020年4月から放送大学の教養学部「人間と文化コース」に入学して、これまで勉強してこなかった人文系の勉強を始めている。2年目前期が終わったので感想などをまとめてみた。 これまでの記録 若手が育たないとか言っている暇はもう無い - 勘と経験と読経 コ…

情報処理安全確保支援士の受験をした記録 2021

だいぶ久しぶりにIPAの情報処理技術者試験を受験してきたので記録しておく記事。区分はSC、いわゆる情報処理安全確保支援士である。初回受験。合否はもちろんまだわからない。 IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:情報処理安全確保支援士試験 …

ゼネラリスト育成としてのGoogle APM

今、「ブリッツスケーリング」を読んでいるのだけれども、ゼネラリスト育成についての説明でGoogle APM(Associate Product Manager Program)が紹介されていたので、オッと思っていろいろと調べてみた。APMをゼネラリスト育成プログラムとしては見ていなか…

データソース全体の整合性/クレンジングの重要性をNASAの事故に学ぶ

有名なソフトウェアのバグ事例の一つにNASAのマーズ・クライメート・オービターの事故というものがあるのだけれども、これをデータソース全体の整合性やクレンジングの重要性を説明する際に使うというのは良いアイデアだと思ったのでメモ。 マーズ・クライメ…

「実践 CSIRTプレイブック」を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第31回。今回取り上げるのは「実践 CSIRTプレイブック ―セキュリティ監視とインシデント対応の基本計画」で…

「ゼロトラストネットワーク」後半も読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第30回。今回は前回前半までを読んだ「ゼロトラストネットワーク ―境界防御の限界を超えるためのセキュアな…

RFCスタイルの優先順位リスト

主に自分向けのメモ。「ゼロトラストネットワーク ―境界防御の限界を超えるためのセキュアなシステム設計」で紹介されていたRFC2119の話が有益そうだったので少し調べてみたという話。 RFCスタイルの優先順位リスト RFCドキュメントは、インターネットインフ…

「ゼロトラストネットワーク」前半を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第29回。さて、今回選んだタイトルは「ゼロトラストネットワーク ―境界防御の限界を超えるためのセキュアな…

2021年上半期に読んだ本まとめ

2021年1月~6月に読んだ本のまとめ。カウント対象は期間中に読み終わったものに限り、読みかけの本は対象外としている。あとコミック、漫画雑誌類もけっこう読んでいるのだけれども、これは除外。 2021年下半期に読んだ本 週刊だえん問答 コロナの迷宮 その…

「ふりかえりガイドブック」を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第28回。さて、今回選んだタイトルは「アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりか…

式年遷宮アーキテクチャに関して(いまさら)

数年前に流行したソフトウェアアーキテクチャのメタファー(?)として「式年遷宮アーキテクチャ」というものがある。最近自分が日本美術史の授業で聞いた話を踏まえると、われわれエンジニアは式年遷宮をちょっと誤解しているような気がする、という話。い…

「TEAM OF TEAMS」を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第27回。さて、今回選んだタイトルは「TEAM OF TEAMS <チーム・オブ・チームズ>」である。いやぁ、この本…

「謙虚なリーダーシップ」を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第26回。2019年3月から初めて2年以上続いていて驚きだ。習慣化のパワーすら感じる。さて、今回選んだタイト…

協調学習としての読書、概念装置、大人の学び

ちょっとした思いつきに関するメモ。 最近「読書と社会科学 (岩波新書)」を読んだ。本書で紹介されている「概念装置」という概念はすこし前に学んだ「教育心理学特論 (放送大学大学院教材)」における協調学習の概念と重なるところがあるような気がしていると…

「エッセンシャルスクラム」後半も読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第25回。今回選んだタイトルは「エッセンシャル スクラム」である。ちょっと2週間で読むには分厚いので前後…

教育心理学はソフトウェア開発に活用できるか(教育心理学特論を読み終えて)

数年前からアジャイル開発コミュニティで話題になっていた放送大学のテキスト「教育心理学概論」というものがある。その増補改訂版である「教育心理学特論」を、放送大学大学院の講義15回を通じて読み終えた。そこで、本記事ではソフトウェア開発という観点…

「エッセンシャルスクラム」前半を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第24回。今回選んだタイトルは「エッセンシャル スクラム」である。ちょっと2週間で読むには分厚いので前後…

「世界はシステムで動く」を読んでシステム思考をキャッチアップした #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第23回。今回選んだタイトルは「世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方」である。…

「教育心理学概論」と「教育心理学特論」を比較してみた

アジャイル開発界隈で数年前から話題の「教育心理学概論」という放送大学教材がある。ただし放送大学としては本科目は終了しており、現在は放送大学院で「教育心理学特論」という形で提供されている。では「概論」と「特論」では何が変わっているのか、ちょ…

「エンジニアリングマネージャが知るべき97のこと」を対話的に読む(1)

約10年前にいくつか邦訳されて話題となった「〇〇が知るべき97のこと」という技術書シリーズがある。このシリーズが最近復活したようだ。〇〇には現代的なエンジニアロールが入っているので面白そう。翻訳されるかと思ったけれど、その気配もないので原著で…

おっさんエンジニアの放送大学教養学部に入学記録2(1年目後期終了)

2020年4月から放送大学の教養学部「人間と文化コース」に入学して、これまで勉強してこなかった人文系の勉強を始めている。1年目後期が終わったので感想などをまとめてみた。 これまでの記録 若手が育たないとか言っている暇はもう無い - 勘と経験と読経:放…

在宅勤務とワイシャツと私

生活ネタ。1年ぶりにワイシャツを新調した。昨年3月くらいからずっと在宅勤務なのだが勤務時間中は(頑固にも)ワイシャツを着ている。This week’s cover, “Love Life,” by Adrian Tomine: https://t.co/RkqYru1NlG pic.twitter.com/LRuCXjlsK0— The New Yor…

「その仕事、全部やめてみよう」を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第22回。今回選んだタイトルは「その仕事、全部やめてみよう――1%の本質をつかむ「シンプルな考え方」」で…

2020年下半期に読んだ本まとめ

2020年7月~12月に読んだ本のまとめ。カウント対象は期間中に読み終わったものに限り、読みかけの本は対象外としている。あとコミック、漫画雑誌類もけっこう読んでいるのだけれども、これは除外。(コミック類は主に コミックDAYS のサブスクかKindleで読ん…

「The DevOps 勝利をつかめ!技術的負債を一掃せよ」(The Uicorn Project)を読んだ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第21回。今回は前回、前半まで読んだ「The DevOps 勝利をつかめ! 技術的負債を一掃せよ」の続きである。The…

「The Unicorn Project」の前半がエンジニア向けのホラー映画だった(ネタバレなし)​ #デッドライン読書会

読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第20回。今回は「The DevOps 勝利をつかめ! 技術的負債を一掃せよ」の前半(10章まで)までをゴール設定し…

「ゾンビスクラムサバイバルガイド」読んだ飼育係の日記

「Zombie Scrum Survival Guide (English Edition)」という本を発見したので読んだ感想。良い本でした。Zombie Scrum Survival Guide (English Edition)作者:Schartau, Johannes,Verwijs, Christiaan,Overeem, Barry発売日: 2020/11/13メディア: Kindle版 ゾ…