勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

「Design It! ― プログラマーのためのアーキテクティング入門」の前半を読んだ #デッドライン読書会

後輩エンジニアに追い立てられて、老兵エンジニアがリーディンググラス片手に未消化の積読技術書をデッドラインを決めて読んで感想をブログに書く企画(ざっくり)の第10回。今回は「Design It! ― プログラマーのためのアーキテクティング入門」である。2週間で本書の前半部分(最初〜226ページ、第1部と第2部)を読む約束でがんばった。

Design It! ―プログラマーのためのアーキテクティング入門

Design It! ―プログラマーのためのアーキテクティング入門

デッドライン読書会のルールは、以下参照

なお、訳書が発売されてはいるのだが、本ブログでは原著で読んでいる。https://learning.oreilly.com/ に加入しているので原著であれば購入せずに読めるからである。このテクニックについてはこちらの過去記事をどうぞ。

リーン/アジャイル時代のソフトウェアアーキテクチャ

個人的なアーキテクティングのバイブルは長らく

だったのだけれども、本書では従来のアーキテクティングアプローチをバッサリと切っているあたりが楽しい。

ソフトウェアアーキテクチャの文書化は、悪名高いことで有名だ。コードを書く時間を奪うし、賞味期限が切れていることがほとんどだ。独自のバイナリファイル形式で書かれていて、手軽に編集できないことも多い。それに加え、それを読む人がほとんどいない! ソフトウェアアーキテクチャ記述(Software Architecture Description)のことを SAD と呼ぶ人がいるのも不思議ではない。
Design It! ―プログラマーのためのアーキテクティング入門 11 章 アーキテクチャを記述する

というわけで本書の基本的なコンセプトとしては、

  • ライトウェイトかつスケッチに近い Architecturally Significant Requirement:ASR Workbook を中心に
  • BDUF(Big Design Up Front)ではなく、ENUF(ENough design Up Front)でやる

となっていて、これはさっそく試してみたくなってしまう。

実際問題、モノシリックで巨大なエンタープライズシステムは世の中から減ってきているので、以前に書いたEAともども、ファットなADは絶滅していくのかしら・・・というのがここまで読んだ感想である。

問題はどう実行できるかだ

さて前半を読んで、ASR Workbookを中心にしたアプローチはわかった。というわけで問題なのは「どうやるか」である。
本書の後半には様々なプラクティスやアイデアが散らばっているので、これを読んでいろいろとシミュレーションしてみたいところ。その上で、おそらく本書に書かれたことを学ぶためにもっとも良いのは「やってみる」なんだろうなぁ、と思う。実際問題、十分にプロセスは軽量なので、少しの時間さえ作れば素振りはできそう。
さて、どうしたものか・・・

エンジニアリングマネージャ/PMスキルの自己採点

エンジニアリングマネージャ/プロダクトマネージャのための知識体系と読書ガイド - Qiitaの記事が興味深かったので、自分が同記事で紹介されている書籍のどこまでを読んだのか、そして未読の書籍を今後読むのかどうかについてチェックしながら棚卸ししてみた。

弱いEMから強いEMにかけての、知識体系をまとめるとこのようになります。自分自身のキャリアや足りない部分などを見つめ直して、インプットするのに使えるとよいかもしれません。

自己採点結果のまとめ

改めて過去の自分の読んだ本、読んでない本を見ると以下のような傾向があるようだ。

  • ピープルマネジメントの観点では、「1on1/メンタリング」の領域は弱く、「チーミング」に偏っている。実際問題メンタリングは課題認識あるので、優先度を上げて読まないといけない。
  • テクノロジマネジメントの観点では、「ソフトウェア品質」についてはそれなりにわかっていたつもりだけれども、ちょっと弱い。
  • プロジェクトマネジメントの観点では、「CCPM」と「CMMI」観点が弱い。
  • プロダクトマネジメントの観点は(SIer所属なので)全般的に弱い。とはいえ、これは優先度は下げて良さそう。

うーん、厳しいのう。。。

自己採点結果(兼、自分のための未読リスト)

重要なことですが、全てを読む必要はありません
必要に応じて、段階に応じて「このような世界があるんだなー」と認識しておき、行き詰まりを感じたときに深堀りをしてみるといいかもしれません。

いやぁ、チェックしているだけで死んだ。。。既読26/未読69かな。

なお備考にORと記載しているのは、米Oreillyのサブスクで読める本のリンクである。訳書を買わずに原著で読みたい(コスト削減のためにも)。

カテゴリー サブカテゴリー 書籍名 書影 状況 備考
ピープル 1on1/メンタリング コーチングのすべて コーチングのすべて――その成り立ち・流派・理論から実践の指針まで 未読
ピープル 1on1/メンタリング 認知行動療法による対人援助スキルアップ・マニュアル 認知行動療法による対人援助スキルアップ・マニュアル 未読
ピープル 1on1/メンタリング マイクロカウンセリング技法 マイクロカウンセリング技法―事例場面から学ぶ 未読
ピープル 1on1/メンタリング 傾聴の心理学 傾聴の心理学: PCAをまなぶ:カウンセリング/フォーカシング/エンカウンター・グループ 未読
ピープル 1on1/メンタリング プロカウンセラーの聞く技術 プロカウンセラーの聞く技術 未読 興味アリ
ピープル 1on1/メンタリング フレーミング心理的枠組の変換をもたらすもの リフレーミング―心理的枠組の変換をもたらすもの 未読
ピープル 1on1/メンタリング 短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント 短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント 未読 興味アリ
ピープル ファシリテーション ザ・ファシリテーター ザ・ファシリテーター 既読 お勧め
ピープル ファシリテーション 問題解決ファシリテーター 問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座 未読
ピープル ファシリテーション ファシリテーターの道具箱 ファシリテーターの道具箱 未読
ピープル ファシリテーション プロジェクトを変える12の知恵― ケンブリッジファシリテーション プロジェクトを変える12の知恵― ケンブリッジ式 ファシリテーション ― 未読
ピープル チーミング なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる 未読
ピープル チーミング チームが機能するとはどういうことか チームが機能するとはどういうことか ― 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ 既読 お勧め
ピープル チーミング はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」 はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」 未読 興味アリ
ピープル チーミング Measure What Matters 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR Measure What Matters(メジャー・ホワット・マターズ) 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法 OKR 未読
ピープル チーミング THE TEAM 5つの法則 THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book) 積読
ピープル チーミング THE CULTURE CODE THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法 未読 興味アリ
ピープル チーミング 具体と抽象 具体と抽象 未読
テクノロジー ソフトウェア品質 ソフトウェア品質知識体系ガイド -SQuBOK Guide-(第2版) ソフトウェア品質知識体系ガイド -SQuBOK Guide-(第2版) 積読
テクノロジー ソフトウェア品質 データ指向のソフトウェア品質マネジメント―メトリクス分析による「事実にもとづく管理」の実践 データ指向のソフトウェア品質マネジメント―メトリクス分析による「事実にもとづく管理」の実践 未読
テクノロジー ソフトウェア品質 初めて学ぶソフトウエアメトリクス~プロジェクト見積もりのためのデータの導き方 初めて学ぶソフトウエアメトリクス~プロジェクト見積もりのためのデータの導き方 未読 OR
テクノロジー ソフトウェア品質 ソフトウェア品質の経済的側面 ソフトウェア品質の経済的側面 未読 OR
テクノロジー XP/DevOps テスト駆動開発 テスト駆動開発 未読 OR
テクノロジー XP/DevOps モブプログラミング・ベストプラクティス ソフトウェアの品質と生産性をチームで高める モブプログラミング・ベストプラクティス ソフトウェアの品質と生産性をチームで高める 未読 OR
テクノロジー XP/DevOps The DevOps ハンドブック 理論・原則・実践のすべて The DevOps ハンドブック 理論・原則・実践のすべて 既読 お勧め
テクノロジー XP/DevOps LeanとDevOpsの科学[Accelerate] テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する LeanとDevOpsの科学[Accelerate] テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する impress top gearシリーズ 既読 お勧め
テクノロジー XP/DevOps レガシーコードからの脱却 ―ソフトウェアの寿命を延ばし価値を高める9つのプラクティス レガシーコードからの脱却 ―ソフトウェアの寿命を延ばし価値を高める9つのプラクティス 既読 お勧め
テクノロジー SRE/モニタリング SRE サイトリライアビリティエンジニアリング ―Googleの信頼性を支えるエンジニアリングチーム SRE サイトリライアビリティエンジニアリング ―Googleの信頼性を支えるエンジニアリングチーム 既読 お勧め
テクノロジー SRE/モニタリング 入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン 入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン 既読 お勧め
テクノロジー SRE/モニタリング Infrastructure as Code ―クラウドにおけるサーバ管理の原則とプラクティス Infrastructure as Code ―クラウドにおけるサーバ管理の原則とプラクティス 未読 OR
テクノロジー SRE/モニタリング 詳解 システム・パフォーマンス 詳解 システム・パフォーマンス 既読 お勧め
テクノロジー アーキテクチャ ソフトウェアシステムアーキテクチャ構築の原理 第2版 ソフトウェアシステムアーキテクチャ構築の原理 第2版 既読 お勧め
テクノロジー アーキテクチャ Clean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計 Clean Architecture 達人に学ぶソフトウェアの構造と設計 既読 お勧め
テクノロジー アーキテクチャ エンタープライズアプリケーションアーキテクチャパターン エンタープライズアプリケーションアーキテクチャパターン 既読 お勧め
テクノロジー アーキテクチャ アプリケーションアーキテクチャ設計パターン アプリケーションアーキテクチャ設計パターン 未読 興味アリ
テクノロジー アーキテクチャ .NETのエンタープライズアプリケーションアーキテクチャ第2版 .NETを例にしたアプリケーション設計原則 .NETのエンタープライズアプリケーションアーキテクチャ第2版 .NETを例にしたアプリケーション設計原則 未読
テクノロジー アーキテクチャ 進化的アーキテクチャ ―絶え間ない変化を支える 進化的アーキテクチャ ―絶え間ない変化を支える 未読 興味アリ
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テクノロジー アーキテクチャ 実践ドメイン駆動設計 (Object Oriented SELECTION) 実践ドメイン駆動設計 既読
テクノロジー アーキテクチャ モジュール化―新しい産業アーキテクチャの本質 (経済産業研究所・経済政策レビュー) モジュール化―新しい産業アーキテクチャの本質 (経済産業研究所・経済政策レビュー) 未読 興味アリ
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プロジェクト CCPM 品質と生産性を重視したソフトウェア開発プロジェクト技法―見積り・設計・テストの効果的な構造化 品質と生産性を重視したソフトウェア開発プロジェクト技法―見積り・設計・テストの効果的な構造化 未読 興味アリ
プロジェクト 見積もり アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法 アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~ 既読 お勧め
プロジェクト 見積もり ソフトウェア見積り ソフトウェア見積り 人月の暗黙知を解き明かす 既読 聖書
プロジェクト 見積もり ソフトウェア見積りのすべて 第2版 ―現実に即した規模・品質・工数・工期の予測 ソフトウェア見積りのすべて 第2版 ―現実に即した規模・品質・工数・工期の予測― 未読 OR
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プロジェクト アジャイル/リーン 大規模スクラム Large-Scale Scrum(LeSS) 大規模スクラム Large-Scale Scrum(LeSS) 未読 OR
プロジェクト アジャイル/リーン エッセンシャル スクラム: アジャイル開発に関わるすべての人のための完全攻略ガイド (Object Oriented Selection) エッセンシャル スクラム 未読
プロジェクト アジャイル/リーン アジャイル開発とスクラム~顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント 既読 お勧め
プロジェクト アジャイル/リーン リーン開発の本質 リーン開発の本質 未読 OR
プロジェクト アジャイル/リーン アジャイルイントロダクション:Agile開発の光と影 アジャイルイントロダクション:Agile開発の光と影 未読
プロジェクト アジャイル/リーン 知的創造企業 知識創造企業 未読
プロジェクト CMMI 図解 はじめての「開発のためのCMMI」とプロセス改善 第2版 図解 はじめての「開発のためのCMMI」とプロセス改善 第2版 未読
プロジェクト CMMI PSPガイドブック ソフトウェアエンジニア自己改善 PSPガイドブック ソフトウェアエンジニア自己改善 未読 OR
プロダクト ビジョンマネジメント/ビジネス分析 リーン・スタートアップ リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす 既読 お勧め
プロダクト ビジョンマネジメント/ビジネス分析 起業の科学 スタートアップサイエンス 起業の科学 未読
プロダクト ビジョンマネジメント/ビジネス分析 ビジネスモデルの教科書: 経営戦略を見る目と考える力を養う ビジネスモデルの教科書―経営戦略を見る目と考える力を養う 未読
プロダクト ビジョンマネジメント/ビジネス分析 ビジネスモデル for Teams 組織のためのビジネスモデル設計書 ビジネスモデル for Teams 組織のためのビジネスモデル設計書 未読
プロダクト ビジョンマネジメント/ビジネス分析 バリュー・プロポジション・デザイン 顧客が欲しがる製品やサービスを創る バリュー・プロポジション・デザイン  顧客が欲しがる製品やサービスを創る 未読
プロダクト ビジョンマネジメント/ビジネス分析 INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント 積読 OR
プロダクト ソフトウェア要求/仮説検証 【改訂第2版】[入門+実践]要求を仕様化する技術・表現する技術 ~仕様が書けていますか? 【改訂第2版】[入門+実践]要求を仕様化する技術・表現する技術 ~仕様が書けていますか? 未読
プロダクト ソフトウェア要求/仮説検証 ソフトウェア要求と仕様(電子版): 実践,原理,偏見の辞典 ソフトウェア要求と仕様(電子版): 実践,原理,偏見の辞典 未読 興味アリ
プロダクト ソフトウェア要求/仮説検証 要求工学実践ガイド: REBOKシリーズ2 要求工学実践ガイド: REBOKシリーズ2 未読
プロダクト ソフトウェア要求/仮説検証 アジャイル開発の本質とスケールアップ 変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス アジャイル開発の本質とスケールアップ 変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス (IT Architects’ Archive) 既読 お勧め
プロダクト ソフトウェア要求/仮説検証 アジャイルソフトウェア要求 アジャイルソフトウェア要求 既読 お勧め
プロダクト ソフトウェア要求/仮説検証 正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について 正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について 既読 お勧め
プロダクト ソフトウェア要求/仮説検証 モデルベース要件定義テクニック モデルベース要件定義テクニック 未読
プロダクト プロダクトマーケティング/プロダクトセールス THE MODEL(MarkeZine BOOKS) THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス 未読
プロダクト プロダクトマーケティング/プロダクトセールス カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則 カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則 未読 OR
プロダクト プロダクトマーケティング/プロダクトセールス サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル 未読
プロダクト プロダクトマーケティング/プロダクトセールス [改訂4版]グロービスMBAマーケティング [改訂4版]グロービスMBAマーケティング 未読
プロダクト プロダクトマーケティング/プロダクトセールス マーケティングリサーチの論理と技法 マーケティングリサーチの論理と技法 未読
プロダクト プロダクトマーケティング/プロダクトセールス 最新マーケティングの教科書2019 最新マーケティングの教科書2019 未読
プロダクト プロダクトマーケティング/プロダクトセールス プロダクトマネジャーの教科書 プロダクトマネジャーの教科書 未読
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ ユーザーエクスペリエンスの測定 : UXメトリクスの理論と実践 ユーザーエクスペリエンスの測定 (情報デザインシリーズ) 未読 OR
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ ユーザビリティエンジニアリング : ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法 ユーザビリティエンジニアリング(第2版) ―ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法― 未読
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド Design Systems ―デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド 未読
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ エンジニアのためのデザイン思考入門 エンジニアのためのデザイン思考入門 未読
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ ユーザーインタビューをはじめよう ユーザーインタビューをはじめよう 未読
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ デザイン組織のつくりかた デザイン組織のつくりかた デザイン思考を駆動させるインハウスチームの構築&運用ガイド 未読 OR
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ デザインリーダーシップ デザインリーダーシップ デザインリーダーはいかにして組織を構築し、成功に導くのか? 未読 OR
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ ユーザーストーリーマッピング ユーザーストーリーマッピング 既読
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版] ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版](リフロー版) 既読 OR
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ デザイニング・インターフェース 第2版 ―パターンによる実践的インタラクションデザイン デザイニング・インターフェース 第2版 ―パターンによる実践的インタラクションデザイン 未読 OR
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ マイクロインタラクション ―UI/UXデザインの神が宿る細部 マイクロインタラクション ―UI/UXデザインの神が宿る細部 未読 OR
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ Running Lean Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES) 未読 OR
プロダクト UXデザイン/ユーザビリティ 一人から始めるユーザーエクスペリエンス 一人から始めるユーザーエクスペリエンス 未読

いやぁ、とてもじゃないけど読みきれないでしょ。

「IT業界の病理学」読了。興味深いエッセイ集 #デッドライン読書会

後輩エンジニアに追い立てられて、老害エンジニアがリーディンググラス片手に未消化の積読技術書をデッドラインを決めて読んで感想をブログに書く企画(ざっくり)の第9回。今回は昨年末に発刊された「IT業界の病理学」である。

今回はKindle版で購入。この本はKindleの連続スクロール(無限に縦に長いWebサイトのように読める)対応しているのが最高だった。米オライリーSafari(基本的に書籍がWebページとして表示されるので縦スクロール)に慣れているからかもしれないが、技術書やビジネス書は連続スクロールのほうが読みやすい。

デッドライン読書会のルールは、以下参照

「IT業界の病理学」の総評

  • 普通に「IT業界あるある」最新版がまとまっているので良い本という印象
  • とりあえず向こう数年間、身近なプロジェクトでの問題予防や回避、分析の際には読み返すだろう

というわけで、有益度の高い本だった

一方で、個々の問題については深掘りは不充分な印象である。
よって、本書を読んで書かれていること「だけ」で予防や対策をすべきではないし、あくまで議論のきっかけとしてしか使えないだろう。

まずは「こんな病気って見たことがある」「自分たちも罹ってしまっているかも」と笑い飛ばし、楽しんでください。そのうえで、何か困ったことがあった時や行き詰まった時に読み返していただき、病気の治療と予防に本書が少しでもヒントになれば、筆者たちにとってこれほどうれしいことはありません。
IT業界の病理学 はじめに

ヒント集としては使って良いだろう。しかし、ガイドとして使ってはいけない。

残念な点/こうだったらよかったのに

ソフトウェア業界の病理的な観点を語るのであれば、やはりこの本は外せないだろう(ただし現時点では入手困難かつ、内容はかなり古びている点に注意すること)。

アンチパターンは、ソフトウェアの開発や導入が成功するためには何を避けるべきか、という教えの集大成です。そういう、やってはいけないことを現にやっている、あるいは、このままだとやりそうだ、ということに早期に気づくこと、…アンチパターンは、その自覚と早期発見がきわめて重要です。本書はソフトウェア開発に関連したさまざまなアンチパターンを詳しく解説し、ソフトウェアの設計(デザイン)、アーキテクチャ、およびプロジェクト管理の各面に見られる多くのアンチパターンを、ユーモアに富んだ軽い文章で指摘してくれます。しかし本書が読み物としてどれだけおもしろくても、それらのアンチパターンの発生を、私たちは必死で防がなければならないのです。
アンチパターン―ソフトウェア危篤患者の救出 謝辞

同書で紹介されているアンチパターンの多くはWikipediaにも掲載されているが、
アンチパターン - Wikipedia
パターン名称が明快である(そして面白い)。この利点は、エンジニア間のコンテキストの共有がしやすい点にある。「うちのプロジェクト、ちょっと分析地獄っぽくてさぁ。アンチパターンの」「あー、なるほど」こういう会話が可能である。

一方で「IT業界の病理学」は基本的にエッセイ集の体裁を取っているため、洗練されたパターン名称が無いのはとても残念である。

また、いくつかの病例についてはすでに業界内でいくつかパターン名的なものが提案されているものもあり、もう少しリサーチや深掘りがあったほうが良かったと思う。
例えば「なんちゃってアジャイル症候群」については、Fake Scrum / Fake Agile / Agile Hangover などの既存の論点には触れられていない。
これは、各記事の執筆者のコンテキストに依存してしまっているのだろうとは思うが・・・。

と、いろいろ書いてしまったが、読むことで様々な課題認識が刺激される良書である。
興味を持った方は、ぜひ手にとってみることをオススメする。

若手が育たないとか言っている暇はもう無い

放送大学の大学長である來生先生が2020年度の入学案内で語っていた内容がとても良かった。

 情報化の進展は、全ての分野で情報生産の量とスピードを、想像もつかないほど増大させ、その増大は今後ますます激しくなります。医学関係の知識が倍増する時間が、1950年代には50年、80年代には7年、2010年には3.5年だったものが、2020年にはわずか73日になるともいわれています。それにより社会構成員が個人的に持つ知識の陳腐化は非常に速い速度で進み、しかもその速度は等比級数的に増します。
 社会全体の情報量が限られ、その増加の速度も遅い時代にあっては、ある時点で獲得した知識の陳腐化は長い時間を経て徐々に進行します。これまでは、過去のある時点で獲得した知識の有用性の、相対的な有効性が長期に持続することが期待できました。多くの人が若い時代に獲得した学位の実質的な有効性が、人生の終末まで続くとの期待が可能だったということです。
 しかし、過去の知識の相対的有用性が、信じられないほどの速度で低下しつつあります。それが情報化の冷徹な一面です。人が社会的に価値ある存在であり続けるためには、学歴や職歴にかかわらず、「人は常に学び 続けなければならず」、しかも「それを生涯継続すること」が義務として求められる時代がすでに来つつあるのです。
放送大学 2020年度 教養学部案内(PDF)

なお、言及されている医学関係の知識が倍増される話(the doubling time of medical knowledge)についてちょっと調べてみたが、以下の論文が原典のようだ。2010年に発表されたもの。

(なおこの話が正しいのか、についてはいろいろと議論もあるようなので注意が必要だろう)

AKIRA A.D.2019 TOKYO

遅刻してくれて、ありがとう(上) 常識が通じない時代の生き方 遅刻してくれて、ありがとう 常識が通じない時代の生き方」でトーマス・フリードマンが語っているように(もしくはその他諸々の書籍で繰り返し言われているように)、あらゆるものが加速している(フリードマンの定義では”NOVA化している")状態である。よって、常に学び続けている必要性も指数関数的に増加している。

私が大学を卒業したときには、仕事を見つけなければならなかった。私の娘たちは、仕事を創り出さなければならない。私は大学で生活のためのスキルを身につけ、その後の生涯学習は趣味だった。娘たちは最初の仕事を得るスキルを身につけるために大学へ行き、生涯学習はその後のあらゆる仕事で必要になる。
遅刻してくれて、ありがとう(上) 常識が通じない時代の生き方 遅刻してくれて、ありがとう 常識が通じない時代の生き方

自分自身も45歳になって完全なオッサンなのであるが、一応ほどほどに努力はしているつもりである(成果が出ているかは別にして)。
ただ、所属組織で同年代や少し職位が上の(比喩としての)オッサンが「若手が育たない」「若手を育ているにはどうすればいいのか」と会議室で踏ん反り返って議論をしているのを見ると、大きな違和感を感じてしまう。「お前はどうなんだよ」

若手を育てるための正解は、自分がそれ以上に成長することではないか。そんなことを新年に酔っ払いながら少し考えたのであった。

2019年下半期に読んだ本まとめ

2019年7月~12月に読んだ本のまとめ。カウント対象は期間中に読み終わったものに限り、読みかけの本は対象外としている。あと雑誌コミック類もけっこう読んでいるのだけれども、これは除外。

2019年下半期に読んだ本

2019年7月~12月に最後まで読み終わった本はこんな感じ。

  1. Building Microservices: Designing Fine-Grained Systems (English Edition)
  2. NOVA 2019年春号 (河出文庫 お 20-13)
  3. 幻の女〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
  4. 遅刻してくれて、ありがとう(上) 常識が通じない時代の生き方 遅刻してくれて、ありがとう 常識が通じない時代の生き方 (日本経済新聞出版)
  5. 宿借りの星 (創元日本SF叢書)
  6. 三体
  7. オール・ユー・ニード・イズ・吉良~死に戻りの忠臣蔵~
  8. 遅刻してくれて、ありがとう(下) 常識が通じない時代の生き方 遅刻してくれて、ありがとう 常識が通じない時代の生き方 (日本経済新聞出版)
  9. 謎床
  10. 偶然の聖地
  11. Fearless Change
  12. 数学する身体(新潮文庫)
  13. シスコ技術者認定教科書 CCENT/CCNA Routing and Switching ICND1編 v3.0 テキスト&問題集 [対応試験]100-105J/200-125J
  14. 巨大システム 失敗の本質―「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法
  15. 私の本棚(新潮文庫)
  16. ハードウェアハッカー~新しいモノをつくる破壊と創造の冒険
  17. ライフロング・キンダーガーテン 創造的思考力を育む4つの原則
  18. イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き
  19. 鳥あそび
  20. なめらかな世界と、その敵
  21. 人と組織の「アイデア実行力」を高める ― OST(オープン・スペース・テクノロジー)実践ガイド
  22. 秘密の花園 (光文社古典新訳文庫)
  23. ブラインドサイト〈上〉 (創元SF文庫)
  24. ブラインドサイト〈下〉 (創元SF文庫)
  25. 正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について
  26. エレクトリック・ステイト THE ELECTRIC STATE
  27. 偽のデュー警部 (ハヤカワ・ミステリ文庫 91-1)
  28. エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング
  29. ソフトウェア・ファースト
  30. 国立科学博物館のひみつ
  31. 国立科学博物館のひみつ 地球館探検編
  32. EXTREME TEAMS(エクストリーム・チームズ)
  33. ヒッキーヒッキーシェイク (ハヤカワ文庫JA)
  34. IQ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
  35. amazon 世界最先端、最高の戦略
  36. 他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 (NewsPicksパブリッシング)
  37. いつも結果を出す部下に育てるフィードフォワード
  38. NOVA 2019年秋号 (河出文庫)
  39. 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ (光文社新書)
  40. [asin:B072L12WBS:title]
  41. 劣化するオッサン社会の処方箋~なぜ一流は三流に牛耳られるのか~ (光文社新書)
  42. 敵とのコラボレーション――賛同できない人、好きではない人、信頼できない人と協働する方法
  43. 未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか (PHP新書)
  44. Beyond Legacy Code: Nine Practices to Extend the Life (and Value) of Your Software (English Edition)

オススメ文芸書編

世の中的に話題になっている「三体」は非常に面白かったし、続編の翻訳が待ちきれずに英語版(しかも安い)の購入を悩んでいるくらい。しかしこの半年で読んだ本の中でのオススメは次の2冊だ。結局SF小説なんだけれども。

偶然の聖地

偶然の聖地

わりとITエンジニア向けかもしれない。奇書の類。なお電子版も出ているけれど、ぜひ書店で試し読みするのがオススメ。

なめらかな世界と、その敵

なめらかな世界と、その敵

万人向け。超ストレートなSF短編小説集。少しラノベ風味だけれども、とてつもなく面白い。作者のSF愛にあふれている。
そういえば、あとがきは公開されている。

オススメビジネス書編

フラット化する世界」などの著作が有名なトーマス・フリードマンの新作。なお重要なのは『面白いのは上巻だけ』という点だろう。下巻を買うときには慎重に内容を確認されたい。

オススメ技術書編

月並みだが、この2冊はとても良かった。

ソフトウェア・ファースト

ソフトウェア・ファースト

なお、それぞれの本が多数の良書を紹介する形式になっているので、読み終わると積読が増えることになる点に注意。

この半期の振り返り

一般的には大量に本を読んでいる部類なのだと思うが「読めていないなぁ」という反省がある。あいかわらず通勤電車が主要な読書時間なのだけれど、Prime Videoを見たりPodcastを聞いてしまったり、余暇時間の取り合いになっている。というか、この状況そのものが
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ (光文社新書)で語られているトレンドであり、ソフトウェア開発者としてはソフトウェア・ファーストの必要性や、イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引きを学ぶ必然性に繋がっていたりする、という意味では興味深い。何を言いたいんだろう。とりあえずお正月には積読を消化したい。Happy Learning!

「Beyond Legacy Code(レガシーコードからの脱却)」の後半も読んだ #デッドライン読書会

未消化の積読技術書をデッドラインを決めて読んで感想をブログに書く企画(ざっくり)の第8回。今回は今年訳書も発売されて有用だと評判の「レガシーコードからの脱却」が題材である。大著なので2回に分けて読むことにしている。というわけで今回は2週間で8章から最後まで読んだ。

デッドライン読書会のルールは、以下参照

前半の感想はこちら

なお、訳書が発売されてはいるのだが、本ブログでは原著「Beyond Legacy Code」のほうを読んでいる。https://learning.oreilly.com/ に加入しているので原著であれば購入せずに読めるからである。まぁ本書は実際かなり有用なので将来的にはチーム用に別途書籍購入してもいいかなぁと思っている。

「Beyond Legacy Code(レガシーコードからの脱却)」の総評

  • 技術書をマメに読む人にとっては、「どこかで聞いた話」が多いかもしれない。
  • 逆にふだんあまり技術書を読まない人やチームメンバーにとっては、様々な良書技術書からのエッセンスがまとまっているので非常にお得な本だろう。
  • 紹介されているプラクティスが9つしかないのも、取り扱いやすさという点では良い。迷う必要がない。

というわけで技術書をあまり読まない人にはオススメの本。ただ個人的には「どこかで聞いた話」も多かった印象は否めなかった。

ソフトウェア業界の改善に向けて

84zumeさんの感想でも触れられているけれど、最近のトレンドとしてアジャイル開発の「管理手法」の側面ばかりがピックアップされており、「技術プラクティス」の活用が十分ではないという著者の指摘は割と鋭いと思う。日本国内ではDXの文脈でもアジャイル開発手法も注目されているのだけれども、基本的には「管理手法」がピックアップされている印象だ。実際には「技術プラクティス」のほうが重要になるだろう。

とはいえ一方では

  • SIer/受託開発のビジネススキーム(契約の観点、チームの観点)
  • 発注者文化
  • 受注者文化
  • もろもろの契約スキームとソフトウェアの特性とのギャップ

などの問題も山積みで、技術プラクティスの採用は割とハードルは高いものも多い。うまいやりかたは自分でも探し中である。

そういえば余談だけれど、技術プラクティスといえばXP(本書でもすごい推している)だが、そういえばJoy.incもXP推しなんだよなぁ。

何かヒントがないか、再読してみるか悩み中。

美意識、オッサン、イノベーション・スキルセット

最近読んだいくつかの本が似たような論点について触れていたので面白かったという話。やはりこれからの時代、教養そしてアート/デザインに関するスキルの重要性は高まっていくようだ。個人的にはどうしたものか思案中。

アート/デザインの重要性が高まっていく

今年の後半に読んだ以下の本がいずれもアート/デザイン領域のスキル重要性について語っていて面白かった。この半年にピックアップしたのはかなり偶然である。これがセレンディピティというやつか......

イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き

イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き

  • 作者:田川欣哉
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2019/08/24
  • メディア: Kindle

新書の2冊は(筆者が同じなのだけれども)

  • アート
  • サイエンス(あるいは論理)
  • クラフト(あるいは技術)

が大切であり、かつこれまで特に日本ではアートが軽視されてきたという事がテーマとして主張されている。
(ちなみにオッサン本では、2018年時点で五十代・六十代となっているオッサンたちは特にアートとサイエンスが抜け落ちてダメだという本)

現在のように変化の早い世界においては、ルールの整備はシステムの変化に引きずられる形で、後追いでなされることになります。そのような世界において、クオリティの高い意思決定を継続的にするためには、明文化されたルールや法律だけを拠り所にするのではなく、 内在的に「真・善・美」を判断するための「美意識」が求められることになります。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ (光文社新書)

そして「イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き」では、

の三分野(つまり頭文字を取ってBTC)に関するリテラシーを身につけなければ、これからのプロダクトデザインはできないという事が書かれている。超同意。

その意味で、デザインはテクノロジーやビジネスの大切な伴走者なのです。もはやデザインは特別なものではなく、デザインなしでは成功できない時代が到来しました。ですから、ビジネスパーソンやエンジニアが、このデザインというものの中身を知り、活用することはとても重要なことなのです。
イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き

もちろん、それぞれの本で異なる主張もあるけれども、大いに興味が湧いたという次第である。

エンジニア中心キャリアからアートを学ぶにはどうしたらよいか

さて、自分は理系出身でエンジニア中心キャリアを歩んでいるので、現時点では足りていないのはアートやクリエイティブの分野である。というわけで文系科目の学習意欲がムクムクと首をもたげているのだけれど、実際のところは

  • 家庭的な都合も含めて、大学に本格的に入り直すとか社会人大学院に行くのは現時点の選択肢にはならない
  • 独学で習得する心がけはもともとあるけれど、ちょっとしんどい(例えば「哲学」とか無理)
  • お金はそれなりにかかってもいいけれど、ものすごい投資はできない

という状況でもある。

イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引きではエンジニアキャリアがデザインキャリアのリテラシーをつけるためにはまずプロトタイピングスキルを身につけて、プロのデザイナーと協業していくのが良いと書かれているのだけれども、Takramに所属していればそうできるかもしれないが、なかなか難しいだろう。

というわけで現時点ではコストパフォーマンスも踏まえて、今のところは春から放送大学に入学することを真面目に検討している。他のMOOCS系は理学と工学中心でパッとしないんですよねぇ。

年明けまで悩む予定だが、何かアクションを起こしたらまたブログ記事としてアップしたい。