後輩エンジニアに追い立てられて、老兵エンジニアがリーディンググラス片手に未消化の積読技術書をデッドラインを決めて読んで感想をブログに書く企画(ざっくり)の第10回。今回は「Design It! ― プログラマーのためのアーキテクティング入門」である。2週間で本書の前半部分(最初〜226ページ、第1部と第2部)を読む約束でがんばった。
Design It! ―プログラマーのためのアーキテクティング入門
- 作者:Michael Keeling
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2019/11/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
デッドライン読書会のルールは、以下参照
なお、訳書が発売されてはいるのだが、本ブログでは原著で読んでいる。https://learning.oreilly.com/ に加入しているので原著であれば購入せずに読めるからである。このテクニックについてはこちらの過去記事をどうぞ。
リーン/アジャイル時代のソフトウェアアーキテクチャ
個人的なアーキテクティングのバイブルは長らく
ソフトウェアシステムアーキテクチャ構築の原理 第2版 ITアーキテクトの決断を支えるアーキテクチャ思考法
- 作者:ニック・ロザンスキ,Nick Rozanski,オウェン・ウッズ,Eoin Woods
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2014/09/26
- メディア: 単行本
ソフトウェアアーキテクチャの文書化は、悪名高いことで有名だ。コードを書く時間を奪うし、賞味期限が切れていることがほとんどだ。独自のバイナリファイル形式で書かれていて、手軽に編集できないことも多い。それに加え、それを読む人がほとんどいない! ソフトウェアアーキテクチャ記述(Software Architecture Description)のことを SAD と呼ぶ人がいるのも不思議ではない。
Design It! ―プログラマーのためのアーキテクティング入門 11 章 アーキテクチャを記述する
というわけで本書の基本的なコンセプトとしては、
- ライトウェイトかつスケッチに近い Architecturally Significant Requirement:ASR Workbook を中心に
- BDUF(Big Design Up Front)ではなく、ENUF(ENough design Up Front)でやる
となっていて、これはさっそく試してみたくなってしまう。
実際問題、モノシリックで巨大なエンタープライズシステムは世の中から減ってきているので、以前に書いたEAともども、ファットなADは絶滅していくのかしら・・・というのがここまで読んだ感想である。