勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

「Beyond Legacy Code(レガシーコードからの脱却)」の前半を読んだ #デッドライン読書会

未消化の積読技術書をデッドラインを決めて読んで感想をブログに書く企画(ざっくり)の第7回。今回は今年訳書も発売されて有用だと評判の「レガシーコードからの脱却」が題材である。大著なので2回に分けて読むことにしている。というわけで今回は2週間で7章まで読んだ。

デッドライン読書会のルールは、以下参照


なお、訳書が発売されてはいるのだが、本ブログでは原著「Beyond Legacy Code」のほうを読んでいる。https://learning.oreilly.com/ に加入しているので原著であれば購入せずに読めるからである。まぁ本書は実際かなり有用なので将来的にはチーム用に別途書籍購入してもいいかなぁと思っている。

「Beyond Legacy Code(レガシーコードからの脱却)」前半(7章まで)の感想

最初の3章は「レガシーコード」そして「ソフトウェア開発業界」に関する論考が中心である。まぁ真新しい話はほとんど出ていないのだけれども、うまく論点が整理されている印象がある。「名前だけアジャイル」問題はちょっと面白かった。

そして4章からは、本書の副題でもある「ソフトウェアの寿命を延ばし価値を高める9つのプラクティス」の説明である。基本的にはアジャイルラクティスの中で特に重視すべきものを精選して解説するスタイルと理解している。という意味ではやはり、真新しさは無いが、よくまとまっているというのが感想である。

というより、本書はおそらくこの手の技術書をあまり読まないような読者に向けてかかれたテキストである(という印象を、読めば読むほど強く感じるようになった)。「まずは本書を最後まで読め。話はそれからだ」と言われるような本を目指しているのではないだろうか。DDDやアンクル・ボブの本は決して読まないような人向けというイメージ。だとすれば、非常に良い本のように感じる(それでも、この手の技術書を読み慣れていないエンジニアが読み切るのは骨だと思うけど)。