勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

2020年上半期に読んだ本まとめ

2020年1月~6月に読んだ本のまとめ。カウント対象は期間中に読み終わったものに限り、読みかけの本は対象外としている。あとコミック、漫画雑誌類もけっこう読んでいるのだけれども、これは除外。コミックDAYS利用中。

2020年上半期に読んだ本

  1. ビット・プレイヤー (ハヤカワ文庫SF)
  2. ホモ・デウス 上下合本版 テクノロジーとサピエンスの未来
  3. Genesis 一万年の午後 創元日本SFアンソロジー
  4. 笙野頼子三冠小説集 (河出文庫)
  5. アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る
  6. Clean Agile: Back to Basics (Robert C. Martin Series) (English Edition)
  7. 中堅崩壊
  8. 天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ(上)
  9. IT業界の病理学
  10. 天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ(下)
  11. 天冥の標Ⅱ 救世群
  12. 東京の子 (角川書店単行本)
  13. バンクシー 壊れかけた世界に愛を
  14. 外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~ (光文社新書)
  15. なんとかしたい! 「ベテラン社員」がイキイキ動き出すマネジメント (日本経済新聞出版)
  16. WIRED(ワイアード)VOL.34
  17. WIRED(ワイアード)VOL.35
  18. うつくしい繭
  19. 天冥の標Ⅲ アウレーリア一統
  20. ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望
  21. フィンテックエンジニア養成読本 Software Design plus
  22. 見るだけでわかる!ビジネス書図鑑
  23. 航路(上)
  24. 航路(下)
  25. 0秒リーダーシップ
  26. 自画像のゆくえ (光文社新書)
  27. 天冥の標Ⅳ 機械じかけの子息たち
  28. NEXT GENERATION GOVERNMENT 次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方 (日本経済新聞出版)
  29. すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~ (光文社新書)
  30. AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー
  31. Design It! ―プログラマーのためのアーキテクティング入門
  32. 猫楠 南方熊楠の生涯 (角川文庫)
  33. Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である
  34. 天冥の標Ⅴ 羊と猿と百掬の銀河
  35. チュートリアル (Kindle Single)
  36. 20 CONTACTS 消えない星々との短い接触 20 CONTACTS: A Series of Interviews with Indelible Stars (幻冬舎単行本)
  37. WIRED(ワイアード)VOL.36
  38. すごい論語
  39. トランスヒューマンガンマ線バースト童話集 (早川書房)
  40. PIXAR 〈ピクサー〉 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話
  41. 昆虫はすごい (光文社新書)
  42. みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」
  43. 戦略の世界史(上) 戦争・政治・ビジネス 戦略の世界史 戦争・政治・ビジネス (日本経済新聞出版)
  44. 嘘と正典
  45. 絵でわかる感染症 with もやしもん (KS絵でわかるシリーズ)
  46. 日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学 (講談社現代新書)
  47. Software Engineering at Google: Lessons Learned from Programming Over Time (English Edition)
  48. 第四次産業革命--ダボス会議が予測する未来 (日本経済新聞出版)
  49. 美しき愚かものたちのタブロー (文春e-book)
  50. MONUMENT あるいは自分自身の怪物 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)
  51. 復活の日 (角川文庫)
  52. 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発 (角川文庫)
  53. 人生がときめく片づけの魔法 改訂版
  54. medium 霊媒探偵城塚翡翠
  55. オイディプス王(ソポクレス) (岩波文庫)
  56. チーム・ジャーニー 逆境を越える、変化に強いチームをつくりあげるまで
  57. Agile Software Development with Distributed Teams: Staying Agile in a Global World (English Edition)
  58. グーグルが消える日
  59. 2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義 (星海社新書)
  60. 両利きの経営―「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く
  61. 零號琴 (早川書房)
  62. THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)
  63. タイタン
  64. いかにして問題をとくか
  65. kotoba2020年夏号

文芸書のおすすめ(一般編)

少しだけSF成分が入っているけれども、「東京の子」をオススメしたい。

東京の子 (角川書店単行本)

東京の子 (角川書店単行本)

物語としてとても良かったのに加えて、いまこの本を読むと「来ることが無くなった世界線」感が興味深いだろう。オリンピックが予定通り行われた後の物語である。

東京オリンピックの熱狂は終わった。 これからみんな、搾取されて生きていくのかもしれない。 モラルも理想もすっからかんになったこの国だけど、 僕たちは自分の足で、毎日を駆け抜けていくんだ。
東京の子 (角川書店単行本)

文芸書のおすすめ(趣味のSF編)

話題となったのは昨年だけれども、やはりこの本がストーリー的にも、仕掛け的にも最高だった。ただしSF好きに加えて様々なSF作品やアニメ作品、文芸作品などに親しんでいないと楽しめないかもしれない。

零號琴 (早川書房)

零號琴 (早川書房)

ちなみに偶然だけれども本書を読む前に「ソポクレス オイディプス王 (岩波文庫)」を読んだので、さらに楽しめた。ギリシア悲劇の最高傑作すら取り込まれている。

教養書のおすすめ

問答無用でこれ。日本版ファクトフルネスだと思う。読んだ後だと世界の見方が変わる。後輩に勧められて読んだ本だけど本当に良かった。

あと「NEXT GENERATION GOVERNMENT 次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方 (日本経済新聞出版)」はすごい情報量が圧縮されていて圧巻。そして表現的にも「自作自演対談」という謎形式の記事が面白い(対談形式という形態で、すごくわかりやすいのだ)。

ビジネス書のおすすめ(マネジメント編)

ひねりは無いけれども、

は押さえておきたい本だと思う。有名な「イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press」の後継となるような本である。ただし、かなり骨太。

ビジネス書のおすすめ(すぐ使える系)

マネージャーやリーダー的な立場の人に限定されるけれども、読んだ次の日から使えるという意味ではこの本が良かった。

THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

人間が一人でできることは限られています。この世に存在するすべての人間が、他者と協働することで「自分一人ではできない何か」に取り組んでいます。「チーム」は、ビジネスパーソンは勿論、登校班で学校に行く小学生からゲートボール部で活動する高齢者まで、老若男女誰しもが関わるものです。
にもかかわらず、学校でも会社でも、チームづくりについて体系的に学ぶ機会はないと言っても過言ではありません。
THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

という書き出しで始まる本書は、チームづくりについて方法論と根拠あわせて非常に良くまとまっていて有用度がとても高い。

技術書のおすすめ

まぁ、この本がお勧め。内容的にも素晴らしいが、前作「カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで」から格段に読みやすくなっている。著者の進化を感じられる。

本書の第一部、第二部に「直面する問題パターン」という一覧が提示されているのだが、とにかく日常の「あるある」が集約されているのだ。

あと、名著と言われていた「いかにして問題をとくか」は本当に素晴らしかった。ただし、だいぶ古い。1975年の数学の本だ。もちろん電子書籍もない。読み解くのは相当に難しいが、それでも大きな価値はありそう。この本はなんども読み返しそうな気がする。

この半期の振り返り

2020年上半期はいわゆるコロナ禍が発生した期間というわけで6ヶ月のうち約半分ほどは在宅勤務となっていた。

自分自身の読書環境としては

  • 日常生活の中でもっとも集中できる読書時間であった通勤時間が消滅
  • 公共図書館が閉鎖
  • ピーク時には書店も休業
  • 心理的にも(不安により)なんだか読書に集中できない

と、ネガティブ要因山積みだった。しかし途中で「いや、この機会に大量の積読をなんとかしよう」と奮起した結果、いつもの半期に比べて少し読書量は増えている。

下半期(7月〜)についても引き続き在宅率は高い見込み(ときどきは物理出社)である。さて次はどんな本が読めるだろうか。