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おっさんエンジニアの放送大学教養学部に入学記録2(1年目後期終了)

2020年4月から放送大学教養学部「人間と文化コース」に入学して、これまで勉強してこなかった人文系の勉強を始めている。1年目後期が終わったので感想などをまとめてみた。

放送大学入学はオススメか?/1年目後期の感想にかえて

  • 前提として私は「卒業を目的としていない」ので、卒業目標の人は参考にしないでほしい
  • ご存じの人も多いが、別に入学しなくとも放送大学で学習はできる。BS放送もしくはラジオは無料で視聴できるし、テキストも書店等で購入可能である。よってコストを下げたいなら入学せずに授業を視聴すればよいだろう
  • 一方で入学すると、履修科目に限らず全ての放送授業が視聴可能となる(PC、タブレットスマートフォンで利用可)。自分にとっては「好きな時に、好きなペースで」学習できるのが最も大きなメリットだった
  • 入学金(24K)+履修科目の受講料で最大10年間在籍可能(2年間授業をまったく取らないと除籍になる)
  • その他細々とした特典(4年間 Prime Studentになれる、専用図書館が使える、日経系専門誌の記事検索と閲覧サービスが利用できるなど)も地味に魅力
  • 履修科目については中間課題(7週目)、認定試験(15週目)があるのが適度なプレッシャーで心地よい

というわけで個人的には知のサブスクとしておすすめ。

ただ、私は入学直後にコロナ禍が始まったためテストがすべて自宅受験となっている。コロナ禍以前であれば試験期間は特定のセンターの教室で(通常の大学のように)受験する必要があったので、コレが復活すると印象が変わるかもしれない(なお会場試験でもテキスト等持ち込み可)。受験のためには仕事を休んだり移動したりしなければならないからだ。今後制度がどうなるのかは、少し気になっている。

1年目後期に履修(一部は聴講)した科目

博物館概論

博物館概論 (放送大学教材)

  • 博物館に関する包括的な講義。東京国立博物館を含め、多数の国内外の博物館の取材やインタビュー映像が含まれており非常に興味深い。日常的に博物館に行くことが多い人はとても楽しめると思う。
  • 放送大学には(公式な資格ではないけれど)一定の科目群を履修完了することで「エキスパート認定」する制度がある。本科目は博物館系エキスパート認定時の必須科目ということもあり受けておきたかったのだ。老後、ボランティアなどをする時に便利かもしれない。

文学・芸術・武道にみる日本文化

文学・芸術・武道にみる日本文化 (放送大学教材)

  • 控えめに言っても超オススメ。目から鱗が落ちまくる授業だった。まさに教養!
  • 「日本文化」を軸に縄文時代から現代までを俯瞰し、どのような繋がりがあるのかが説明される。個人的には日本文化や日本史が苦手だったが、このように説明してもらえればわかる!
  • 本講義も様々な取材映像が含まれており、単純に視聴することが楽しかった。舞台芸術(能や浄瑠璃など)は舞台のダイジェストが示されながら解説も聞ける。
  • もう一つの軸である武道に関する講義も熱い。講師の魚住先生が専門ということもあり、様々な武道の演武も含まれている。いやぁ、勉強になった。

西洋哲学の起源

西洋哲学の起源 (放送大学教材)

  • 本科目については正式には履修しなかった(テキストを購入して講義のみを視聴)。初級科目であり、ラジオ講義(映像がない)であることが理由。
  • 放送大学に入学したきっかけが、苦手だった哲学分野の学習であるというのも聴講した理由である。
  • 本科目は特にキリスト教を中心とした西洋哲学について語られており、これも理解が深まった。ただし哲学系の科目は最後の2回くらいが超難しい・・・

2年目前期の予定

そもそも21年度1学期が始まるのが4月なので、現時点では履修予定は未定(芸術系と文化人類学系、哲学系で3講義くらいを履修するつもり)。
また1月~3月がお休みになってしまうので、教育心理学特論 (放送大学大学院教材)を聴講してみようと思っている。本科目の前身である「教育心理学概論」は数年前からアジャイルコミュニティで話題になっていたようだ。

というわけで、楽しい学びは続く。毎週末3時間くらいを放送大学の学習時間に充てるリズムも出来てきたので、継続していきたい。