読むのがホネな(積みがちな)技術書やビジネス書を取り上げて2週間の読書期限を課して読んでアウトプットする仮想読書会「デッドライン読書会」の第45回。常時、けっこうな量の積読があるのだけれども、知り合いと読書期日を約束することによって消化が捗るという仕組み。ここ最近はこんな本を読んでいる。
- #44 パタヘネを読む3(第5章〜第6章) #デッドライン読書会 - 勘と経験と読経
- #43 パタヘネを読む2(第3章〜第4章) #デッドライン読書会 - 勘と経験と読経
- #42 パタヘネを読む(第1章〜第2章) #デッドライン読書会 - 勘と経験と読経
- #41 「セキュア・バイ・デザイン」を読んだ(3) #デッドライン読書会 - 勘と経験と読経
- #40 「セキュア・バイ・デザイン」を読んでいる(2) #デッドライン読書会 - 勘と経験と読経
さて、ここしばらくずっと取り組んできた通称パタヘネすなわち「コンピュータの構成と設計 MIPS Edition 第6版 上」の印刷された部分を読んでいくシリーズもいよいよ4スプリント目である。というわけで、付録A、Bを読んだというか目を通した・・・
ちなみに本書の恐ろしいところは、印刷されていない付録が大量にあるというところだ。付録部分もキッチリと翻訳されていて面白そうなのだが、たぶんもう1冊分くらいあるぞ。これはおいおい読んでいきたい。
パタヘネ全体の感想
一般的には難しすぎる本だと思う。読んだ自分を褒めたい。大学の授業でサポートとプレッシャーを受けながら学びたい本。
- そういえばと思って調べてみたら、東京大学では「計算機構成論」という授業でやるみたい。これは有名な「プロセッサ・コンパイラ実験」の関連科目という位置づけなんですかね。余談だけど東京大学こんな形で授業の相関関係を表現していて素敵だ。
本書はわたしのような普通のソフトウェア開発に関わる人間にとっても、必読書とはとても言い難い。後輩や同僚に勧めることもないだろう(自慢はするかも)。先人たちの知恵と工夫で、本書に書かれているような基礎を知らなくても平均的なソフトウェア開発をするのは難しくなくなったのだ。
とはいえ、それはあくまで平均的なソフトウェア開発の場合であって、特にパフォーマンスを中心としたシビアな要求やトラブルが発生した際には本書で学んだ知識が活用されることはあると思う。また、新技術に触れる際にも本書の知識は大きく役立つだろう。
とはいえ、難しい。
hak & tomzohちゃんねる の動画が更新されて、復習できるといいなぁ……
今回読んだ範囲の感想
A. アセンブラ、リンカ、SPIM シミュレータ
- SPIMシミュレータは、MIPSのシミュレータである(MIPSを逆読みしてSPIM)
- 実はアセンブラは少しはわかるのだけれども、オブジェクトファイル→リンカ→実行ファイルのプロセスについては不勉強だったので、勉強になった
- いつか読んでみたいと思っていた 低レイヤを知りたい人のためのCコンパイラ作成入門 を次に読みたい
B. 論理設計の基礎
- 本来は4章プロセッサを読む前に目を通すべきだった付録……
- FPGAについては、ほんの障りだけ
- 東京大学のCPU実験(FPGAでCPUを実装する授業)というのが有名だけれども、本当にすごいと改めて思った
- 一人で似たような事をされている人がいた。すごい 理論より実践! FPGA開発をスタートしよう:触って学ぼう FPGA開発入門(1)(1/3 ページ) - MONOist
次回
これでパタヘネを読むシリーズは終了である。次は読む本は何にしますかね(そろそろ、秋の情報処理技術者試験が近くなってきているのだけれども)