はじめに書いておくがこの記事は冗談である。某所にてトラブル案件の防止策について議論した事がある。「トラブル案件発生の防止策を出しなさい」「あほか。必ずトラブルは起こる。何度でもな!」「むしろトラブル発生を前提として人間側を適応させたほうが早いんじゃないの?」都合のいい銀の弾丸(魔法の打ち手)など存在するわけはない。ではいっその事、身体的な鍛錬によりメンバーにトラブル案件耐性をつけたほうが確実なのではないかと考えたことについて。
ITプロジェクトはトラブル化しやすい
以前に書いたのだけれども、ソフトウェア開発に限らず、あらゆるプロジェクトには一定の確率で問題が発生する。これは避けられないものであって、どんなに注意しても防ぐことはできない。ただ、ソフトウェア開発では発生する問題の被害が非常に大きくなることがある。結果としてITプロジェクトはトラブル化しやすい。
ソフトウェアの特性から、プロジェクトの成功には限りがあるが、失敗には限りがない。うまくいっても10%の生産性向上とかが関の山だけれども、失敗すれば200%のコストがかかったりする。成功と失敗が非対称であることは忘れられがちだ。ソフトウェア開発プロジェクトは「ブラックスワン」で言うところの「最果ての国」に属している。
ソフトウェア開発プロジェクトは「負ける」宿命なのか - 勘と経験と読経
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もちろんトラブルを防止することは重要なのだけれども、エライ人が妄想するような「根本的なトラブル防止策」は存在しないのだ。そうであればむしろ、必ずいつか発生するトラブルにニンゲン側が耐性をつけたほうが合理的じゃないのか、と思ったのだ。
どんな耐性をつければ良いのか?
というわけでここからは思考実験である。どのような耐性をつければトラブル案件に有利だろうか? について考えながら、いろいろとセミナー情報などを調べてみた。
ストレス耐性
トラブル案件では参加者に対して様々なストレスがかけられるだろう。というわけでストレス耐性をつけるような研修などがあるのか調べてみた・・・・・・ら、沢山あって驚いたでござる。日本社会の闇を感じた。
リフレーミング能力
上記ページを眺めていて知ったのだけれども世の中には「リフレーミング」という素敵なメソッドがあるようだ。これを学ぶともっと良いかもしれない。
リフレーミング(reframing)とは、ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を枠組みをはずして、違う枠組みで見ることを指す。元々は家族療法の用語。 西尾和美「リフレーム 一瞬で変化を起こすカウンセリングの技術」によると、「リフレームの目的は、今までの考えとは違った角度からアプローチしたり、視点を変えたり、焦点をずらしたり、解釈を変えたりと、誰もが潜在的に持っている能力を使って、意図的に自分や相手の生き方を健全なものにし、ポジティブなものにしていくことです」(32p)とのこと。
どうなんですかね。
そういえば以前に厳しいプロジェクトを経験した時、「このプロジェクトは社員教育のために意図的に仕組まれたもので、トラブルは全部仕込みである。完了すれば驚異的な成長が実現できるようになっているはずだから頑張ろう」と自己暗示して乗り切ったことがあったなあ。
ショートスリーパー
トラブル案件といえば長時間残業。睡眠時間の確保も難しくなってくるだろう。短眠能力を身につけたらよいかもしれない。というかこの能力は研修などで身に付くんですかねホントに。
上記のページを見るとちょっと魅力的に見えてしまう。ヤバイ。
記憶術
トラブル対応では、いかに脳に情報をブッ込むかが勝負というような気がします。というのでこんなのもあるんですね~
本当にすべきことは
上記のような耐性をつけるのは実際には現実的ではないだろう。地味にスキルの底上げを図るのが真っ当な道である。言うまでもないけれども、念のため。
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