勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

Software Architect

詳解システム・パフォーマンス 第2版の16章ケーススタディと動画

要件定義などの調べものをずっとやっていた反動(?)で、ずっと読みたいと思っていた「詳解 システム・パフォーマンス 第2版」を読んでいる。ちなみに第1版も(事情により)かなり読み込んでいる。第2版はいろいろとアップデートされているので楽しみな本で…

エンプラ技術者の知識継承がうまくいっていないかも、という話

最近読んだ「Web世代が知らないエンタープライズシステム設計」はとても刺激的で良い本だった。企業の情報システム部門およびエンタープライズシステムを受託開発するSIerの中堅技術者は必読だと思う。ただ、書籍タイトルは中身を分かりにくくしている気がす…

Release It! 2nd Editionを読んでいる(Part.2)

近著の技術書では名著と名高い(個人的な観測範囲)Release It! 2nd Editionであるが、残念ながら翻訳はされていない。Google翻訳を活用しながら、えっちらおっちら原著を読むブログ記事のPart.2。今回は6章〜11章を読んでいる(全部で17章ある)。Release It!…

Release It! 2nd Editionを読んでいる(Part.1)

以前から気になっていた英語技術書の「Release It! 2nd Edition」を重い腰を上げてGoogle翻訳を活用しながら細々と読む話の第一弾。なお今回5章まで読んでいるが、キモとなる安全性のパターンについてはkawasimaさんの以下のQiita記事のほうがだいぶ詳しいの…

EAの死あるいは再生、複雑適応系

昨年読んだ「――システム構築の大前提―― ITアーキテクチャのセオリー」は現代版のEA(Enterprise Architecture)の教科書として非常に素晴らしい本であった。というわけで久しぶりにEAに興味が湧いていろいろと調べていたところ、2019年に入って「Complex Enter…

アーキテクチャ構築の原理 第2版を読んだ

「ソフトウェアシステムアーキテクチャ構築の原理 第2版」を読了した読書メモ。なお書籍版だと898g、616頁の大著をKindle版で手軽に持ち運べるのは有難い(もちろん、必要に応じてPCでも閲覧できる)。今後、何度も読み返すような本である。ソフトウェアシス…

「ビヨンド ソフトウェア アーキテクチャ」あるいはパッケージソフトウェアの作り方

「ビヨンド ソフトウェア アーキテクチャ」に関する読書メモ。ソフトウェアアーキテクチャ全般に興味があるので手に取ったのだけれども、同書はざっくり言えばパッケージソフトウェアの作り方に関する本である。なんとなく、このタイトルでは必要な人の手に…

デス・マーチ著者Ed Yourdonさんの『ソフトウェア工学で大切な10の考え方』を再読する(後編)

前々回、前回記事の続き。デス・マーチ著者のEd Yourdonさんが先日(2016/1/22)亡くなったとのこと。合掌。これを機会に同氏が2009年に公開し平鍋さんが和訳を公開している『ソフトウェア工学で大切な10の考え方』を再読してみた。この後編では「9.一貫性は才…

デス・マーチ著者Ed Yourdonさんの『ソフトウェア工学で大切な10の考え方』を再読する(中編)

前回記事の続き。デス・マーチ著者のEd Yourdonさんが先日(2016/1/22)亡くなったとのこと。合掌。これを機会に同氏が2009年に公開し平鍋さんが和訳を公開している『ソフトウェア工学で大切な10の考え方』を再読してみた。今回は「5.欠陥が下流に「漏れる」と…

デス・マーチ著者Ed Yourdonさんの『ソフトウェア工学で大切な10の考え方』を再読する(前編)

デス・マーチ著者のEd Yourdonさんが先日(2016/1/22)亡くなったとのこと。合掌。これを機会に同氏が2009年に公開し平鍋さんが翻訳した『ソフトウェア工学で大切な10の考え方』を再読してみた。同資料のサブタイトルには「この困難な時代だからこそ」である。…

アーキテクチャ構築の原理 第2版での変更点を確認した

諸般の事情により積読していたソフトウェアシステムアーキテクチャ構築の原理 第2版を読み始めた。といっても同書は第1版を一度読んでいたので、まずは更新箇所の確認だ。ちなみにKindle版をセールで買いました。このバイブルをいつも持ち歩ける幸せ。ソフト…

続:金融アプリサンプルでよちよちDDDを学ぶ

オンライントレードのサンプルシステムでDDDを学ぶという海外ブログ記事を読みながら、よちよち学習する話の続き。今回も参考情報をなぞっているだけなので、あまり役に立つ記事にはなっていない。前回記事はこちら。 金融アプリサンプルでよちよちDDDを学ぶ…

金融アプリサンプルでよちよちDDDを学ぶ

InfoQで「ドメイン駆動設計とは - 金融取引アプリケーションを例に」という記事が公開されていたのだけれど、これだけではさっぱり分からない。というわけで元記事をたどっていろいろと学んでみようと思う。学習記録なので、内容についてはまったく自信はご…

夜間バッチレスシステムに関する中途半端な覚え書き

2014年後半からAWSの事例で、東急ハンズさんが「夜間バッチレス」というキーワードを話されている。このキーワードがアタマに引っかかってモヤモヤするのでいろいろ調べたり整理してみたことを吐き出してみる記事。なお実際に本腰を入れて検討したわけでもな…

ITアーキテクチャの定義

以前「ITアーキテクトとは何か」という生煮えの頭の体操のような記事を公開したのだけれども、いただいた意見の中になるほどというものがあった。『「ITアーキテクト」という職種がエンジニアの上位職種みたいに定義されるからおかしいことになる。ITアーキ…

いまさら「ドメイン駆動設計」を読み終えた

今さらなのだけれども、「エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計 (IT Architects’Archive ソフトウェア開発の実践)」を読んだ。仕事で活用できるかと問われると微妙だけれども読んで良かった。避けていたのはいろいろな誤解があった。複雑なソフトウェアを…

永遠なるソフトウェア工学の諸問題

マイケル.A.クスマノの「ソフトウエア企業の競争戦略」という本の中で紹介されている、1968年(!)に発表された「ソフトウェア工学の諸問題に関するNATO報告書」の内容を知って絶望したことについて。 ちなみに、「ソフトウェア工学」という言葉そのものも、ほ…

プロジェクトマネージャがアーキテクトもやったら

前々から、ソフトウェアプロジェクト・マネージャはアーキテクチャの知識が必須だと考えている。 製品アーキテクチャをプロジェクトマネジメントの道具箱に入れるのはおかしいと感じるかもしれない。しかし、プロジェクト全体の規模と共に、製品の技術的アー…