リアルで会ったことのある人はご存知の通りだけれども、自慢じゃないが私は口が悪い。というか意図的に乱暴な言葉使いをしていたりする。チームメンバーに的確に情報を伝達し、士気を保ち、コミュニケーションを促進するために乱暴な言葉を意図的に使っている(たぶん)。このことについて、最近読んでいる「HARD THINGS」で触れていたので少し調べたり考えてみたことについて。

HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか
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メリハリをつけるための罵倒語
一人ひとりのスタッフに対して割ける時間がほとんどなかったので、最小限の言葉で言わんとすることを絶対に明確に伝える必要があった。そういう場合に罵り言葉を的確な場所に挟むのは、極めて効果的なのだ。「それは優先事項ではない」というより、「それはくそったれ優先事項じゃないぞ!」と怒鳴るほうが圧倒的に強いメッセージとなる。CEOが「くそったれ」と怒鳴れば、順次下に向かってそれが繰り返される。メッセージを社内に素早く伝えるには効果的な方法だ(とはいえ、社員がギャングスタ・ラッパーのようなしゃべり方をするようになって、会社のガラを悪くするという危険はある)。
HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか
あまり品の無い会話ばかりになってしまうのは考え物だけれども、プロジェクトの重要な課題や問題を的確に区別するために罵り言葉を挟むのは割りと有効だと思っていたりする。「un-code」とか「ku-source」という表現は、その問題が他に対して優先度が高く、低品質であることを端的に示していてわかりやすいと思っている。「かぐわしい」とか「匂い立つ」といった修飾をしてより強調するのもアリだと思っている(例文:このかぐわしいun-codeをなんとかしろ!)。
うまい罵倒語とボキャブラリー
刺激的なワーディングで事項の優先度や重要性を伝えるという意味で罵倒語は良いものだと思っている。けれども、同じ表現ばかりだと人は慣れるもので、刺激が減じてしまう。という意味では書籍や映画から学び、ボキャブラリーを拡充していく必要があるだろう。かくいう私も時々フルメタルジャケットを見直して気持ちにカツを入れることがある・・・・・・
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兵舎語について
そういえば罵倒語といえば、ジョージ・パットン中将が有名である。下品さの効用として参考になる。
部下に重要な事をしっかり覚えてほしいと望む時、私は一層と汚い言葉を使うのだ。それは小柄な老婆たちのアフタヌーンティーパーティーのお喋りほど素敵には聞こえないかもしれないが、我が将兵がものを覚える助けにはなる。暴言無しに軍隊は動かせず、またそれは説得力のある暴言でなければならない。暴言のない軍隊は戦えず、小便浸しの紙袋から抜けだせまい。――ジョージ・パットン
第3軍に対するパットンの演説 - Wikipedia
なお、当然のことながらパワハラやセクハラは問題外である。ヒトを罵倒せず問題を罵倒しよう。