勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

海賊船のリーダーシップ

リーダーシップに関する話。自分の理想に近いリーダーシップがあって、常にそこに近づきたいと考えている。実際に近づけているのかはわからないけれども。
http://www.flickr.com/photos/68427449@N00/3230590513
photo by Joriel "Joz" Jimenez

その答えは、海賊船の船長ならこうやって秩序を守るのだろうと私が想像するものと非常によく似ている。船長は多勢に無勢な上に、船員全員が技術的な能力と他社からのオファーで完全武装しているので、暴力や恐怖で船を「マネジメント」することはできない。また、彼ら海賊たちは生計を立てるために必要な以上の金を持っているので、金だけでマネジメントすることもできない。海賊たちを動かしているのは、海賊という生き方であり、次に捕まえたものを見る楽しみだ。グーグルの組織はダイナミックなので、反乱はいつでも現実的な可能性である。
テストから見えてくるグーグルのソフトウェア開発
3.2.6 グーグルにおけるテストのリーダーシップ

エンジニアのリーダーであるということは、自分自身も海賊になり、水平線上にあるのは何か、近くを航行しているのはどの船か、その船が持っているのはどんな宝物かといったことをほかの海賊よりも少しよく知ることだ。技術的なビジョンで人を引っ張り、技術的にわくわくする冒険と面白い寄港地を約束するのである。グーグルのエンジニアリングマネージャーなら、いつも片目を開けて眠るのだ。
テストから見えてくるグーグルのソフトウェア開発
3.2.6 グーグルにおけるテストのリーダーシップ

エンジニアリングの世界でも時代遅れの「マネージャー」という肩書きを使っている。マネージャーじゃなくてリーダーにしたほうがいいと思う。政治的に正しくないというつもりはないが、マネージャーはもう禁句だろう。マネージャーの存在そのものが、報告書を管理する新しいマネージャーを必要とするからだ。
Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
Team Geek 第3章 船にはキャプテンが必要

リーダーはチームのために道を作る。チームの安全と安心に気を配る。すべてはチームのニーズを満たすためだ。本章では、以下のことを覚えてほしい。

伝統的なマネージャーはどうやって仕事を完了させるかを考える。リーダーは何ができるかを考える……(どうやって仕事を完了させるかはチームに考えてもらう)。

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
Team Geek 第3章 船にはキャプテンが必要

仲間を出し抜くために

海賊船のリーダーシップを発揮するためには、船の行き先を他の海賊よりも少しだけ知っている必要がある。チームのために道をつくるためには、道についてメンバーと同じか少しだけ多く知っている必要がある。では、そのためには何が必要だろうかと考えている。

  • 責任を取る覚悟
  • リスクを取る判断力 / 価値をもぎ取る意思
  • 情報網
  • 学習する意思
  • 行動力(やるときには、やる)
  • しなやかさ