今年最初のエントリー。未読だったデマルコの「アドレナリンジャンキー」がKindleで半額になっていたので読んだ(まだセール中のようだ)。ソフトウェア開発における、あるあるパターン集。表題にもある「アドレナリンジャンキー」というパターンは、猛烈に忙しい事が美徳とされている組織に関する話だ。
アドレナリン中毒の組織は、猛烈に動き回ることが健全な生産力のあかしだと信じている
アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン
知らないうちにアドレナリン中毒になってないか
「アドレナリンジャンキー」というパターンはソフトウェア開発組織の話だけれども、近年のソフトウェア開発を取り巻く環境を考えると、業界そのものがアドレナリン中毒になっていないかと思うことがある。
- もともとコンピュータやソフトウェア開発の世界の変化が速い
- 近年のアジャイル開発ブーム
- リーンスタートアップの流行
- 毎年出現するさまざまな臭いのするもの
- いつやるか? 今でしょ!
「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない(It takes all the running you can do, to keep in the same place.)」
赤の女王仮説 - Wikipedia
もちろん「猛烈に動き回る」ことが本当に価値となる場合もある。その時にはそうすればいい。でも、それが価値につながらないのにやたらと忙しくすればいいというものでもない。燃え尽きたら元も子もない。
というわけで、今年も気楽にマイペースでいこうと思ったのであった。
本年もよろしくお願いします。
アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン
- 作者: トムデマルコ,ピーターフルシュカ,ティムリスター,スティーブマクメナミン,ジェームズロバートソン,スザンヌロバートソン
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/10/11
- メディア: Kindle版
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