勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

現行システムの分析あるいは考古学

主に自分向けのメモ。ソフトウェア開発で常に悩ましいのがシステムの更改だ。様々な理由で古いシステムを新しいシステムに作り変えるのが簡単そうで難しい。単に同じものを作ればいいというわけではなく、「必要なだけ同等で、さらに良いもの」を作るのが兎に角難しい。そもそも、古いシステムを分析することからして大変なのだ。

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photo by sdhaddow

というわけで、最近目に付いた現行システム分析に関する資料をまとめてみる。

アーキテクチャと要件定義の隙間(PDF版)

  • 今回の話は、現行システムからのリプレイスにおいて、死角になりがちな内容について触れていきます。

システム設計の謎を解く」の著者である高安さんのQConの発表資料。スライドノート付きで公開されていている。
対象システムを「業務」「データ」「アプリケーション」の観点で分析するという話が参考になる。特に「データ」からも分析していくというのは良い観点だと思う(残念ながら、まだ自分でやったことはない)。

要件定義の考古学:The Rational Edge(1/2 ページ) - ITmedia エンタープライズ

ここから先は、失われた要件定義を追求する、恐れを知らぬ冒険者たちだけの世界だ。あなたたちには、なぞと血わき肉踊る冒険が待ち受けている。勇気と熱意のある方だけ読み進んでいただきたい。

古い記事だけど、とても面白いし割りと王道だと思って折を見て読み返している。Rationalのツールなので製品推しだったり、UMLを強調していたりするのは差し引いて読んだほうがいいと思うけれど。

As-Isシステムの攻め方

2011年くらいの要求開発アライアンスの勉強会『AS-ISシステム分析攻略法。トップダウンボトムアップで挟み撃ち!』の発表資料。ちょっと崩れているけどダウンロードすれば問題ない感じ。

規模の大きいシステムを扱うとき、つい大掛かりで人海戦術的な現行システムの分析に突入してしまうことがある。
そうではなく、目的と戦略を持って、うまいやりかたを選択する必要があるという話が、「システム更改あるある」話とあわせて説明されている。