勘と経験と読経

略すとKKD。ソフトウェア開発やITプロジェクトマネジメントに関するあれこれ。

問題はどこの舞台に立つかということ

人生初の講演をしました - その後のその後というブログ記事を読んで考えたこと。あるいはデブサミ2014の公募セッションの宣伝。2013/12/9(月)が締め切りです。

ひとりで学べること、学べないこと

この記事が素敵だと思った。というか講演スライドが素晴らしいと思う。

自分が、ハッカソンに参加される方々(主にエンジニア?)に向けて、わざわざお時間いただいて話せる話って何だろう、といろいろ考えて、最終的に次のようなスライドをつくりました。
「スキルなし、実績なし」 32歳窓際エンジニアがシリコンバレーで働くようになるまで

詳細は上記ブログとスライドをご参照いただくとして、大きな舞台で発表する機会を得ることで大きな成長を得たというところに注目したい。


もちろん技術力やプログラミング能力などのスキルがエンジニアとして最も必要なものだと思うのだけれども、それより重要なポイントは「自分の考えている事をきちんと相手に伝える」ということだと思う。これを単純にコミュ力と言ってしまうと違和感はあるのだけれども。現代のソフトウェアは一人で作るのではなく、チームで作り上げるものだ。コラボレーションを行う能力の一つとしてコミュニケーション能力は絶対に必要である。

プログラマとして成功するには、最新の言語を覚えたり高速なコードを書いたりするだけではいけない。プログラマは常にチームで仕事をする。君が思っている以上に、チームは個人の生産性や幸福に直接影響するのである。
Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

そして「自分の考えている事をきちんと相手に伝える」能力を磨くことを自分ひとりでやるのは難しい。コミュニケーションの練習には、相手が必要である。問題はどうやって、練習相手と場所を見つけるかだ。

  • もちろん普段の仕事の中で切磋琢磨するという手段はある。でも実際に普段の仕事を進めながらグングンとコミュニケーション能力が向上したという話はあまり聞いたことが無い。コミュニケーション能力を仕事の場で磨くのは難しい。だから「伝えること」に特化した練習の場を持ったほうが良い。
  • 大企業や歴史のある会社であれば「朝の3分スピーチ」(持ち回りで全部員の前で朝礼でスピーチをやるような風習)があるかもしれない。ただ、最近こういった事をやっている職場は少ないような気がする。
  • ひとつの解は冒頭紹介したブログ/スライドで書かれているように、特に首都圏でさかんに行われている勉強会に発表の場を求めることだ。もちろんヌルい発表があれば口頭やソーシャルメディアでマサカリが飛んでくるのだが、別に死ぬわけではない。

そしてもう一つの選択肢が、デブサミの公募プレゼンに応募して10分のスピーチ枠を得ることである(注:ステマ)。

講演者になるメリット(例えそれが10分だけであっても)

  • 失敗しても痛みは無い
    • 恥は掻き捨て。死ぬわけではない
  • たくさんのフィードバックを得ることができる
    • 基本的にポジティブな意見が多いので安心感もあり
  • 運営者(勉強会幹事や、企画している人)との関係が出来る
    • そういった人はいわゆる「花粉の運び手」であることが多い。そういう人と話をすること自体が良い刺激になる。
  • 他の講演者との関係が出来上がる
    • 名刺交換もしやすい
    • 「○○でご一緒しましたね」と言える
  • ちなみにデブサミの場合は講演者用の控え室を利用可能となるというのも大きなメリット。電源確保にも困らない。

参考

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